繊細すぎて疲れる人「HSP(エイチエスピー)」の30%は、HSS型(刺激追求型)だといわれます。
HSS型とは、繊細さと刺激を求める社交的な一面をあわせもつ人のこと。周りからは明るく社交的とみられがちですが、実は陰で繊細な悩みを抱えています。
そこで今回はHSS型(刺激追求型)HSPについて、その特徴やよくある悩み、対処法などをご紹介します。
自分のタイプがHSS型だと感じる方は、これからより楽に、幸せに生きていくためにも、ぜひ本記事を参考にしてくださいね。
目次
HSPのHSS型(刺激追求型)とは?
2020年、このメディアを運営する自己肯定感アカデミーの代表中島輝がフジテレビ『とくダネ!』に取り上げられたり、カウンセラーの武田友紀さんの著書『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本』がベストセラーとなったり、非常に多くの話題を呼びました。
そのなかで紹介されたのが、HSP(エイチエスピー・Highly Sensitive Person)、「繊細さん」の存在です。
生まれつきの脳のシステムにより、繊細すぎて疲れる人(=繊細さん/HSP)が5人に1人もいるというのです。
この話を聞き、「あ、私もHSPかも」と感じた方は多いのではないでしょうか?
HSPはもともと、アメリカの心理学者であるエレイン・アーロンが提唱したもので、病気や障害ではなく、気質を表す心理学の言葉です。
HSPはさらに大きく2つに分けられ、全体としては4つのタイプに分類されます。
・非HSS型HSP…… (1) 刺激を求めない・「内向型」の繊細さん
(2) 刺激を求めない・「外交的」な繊細さん
・HSS型HSP…… (3) 刺激を求める・「内向型」の繊細さん
(4) 刺激を求める・「外交的」な繊細さん
HSP(繊細さん)の特徴として、光や音などの刺激に弱いという特性がありますが、あえて自分から刺激を求めてしまうHSPもいます。
そうしたタイプはHSS型(エイチエスエス・High Sensation Seeking)と呼ばれ、HSPの約30%ほどがこのHSS型だといわれています。
HSS型HSPの人は、好奇心旺盛でありながら傷つきやすいことが特徴です。
HSS型(刺激追求型)は、「内向型」と「外交的」の2つのタイプに分類されます。
HSS型 (1)「刺激を求めるが内向的な繊細さん」の特徴
刺激を求める「内向型」の繊細さんは、HSS型のなかでも少数派にあたります。
好奇心は旺盛ですが、刺激がストレスとなるため、ひとりの時間をもたないと疲れてしまします。興味関心が内側にあることが特徴で、想像力に富み、物事をじっくりと深く考えられる特性があります。
基本的にはひとりの時間を好みますが、安心・安全が確認できれば自分から新しいチャレンジにも取り組むことができます。
HSS型 (2)「刺激を求める外交的な繊細さん」の特徴
外交的な性格でありながら、HSSの特徴もあわせもつのがこのタイプです。外向型のHSP(繊細さん)のほとんどはこのタイプで、「HSE」とも呼ばれます。
好奇心旺盛で、社交的で人との交流を好みます。しかし、繊細な部分も持ち合わせているため、刺激を受けすぎてあとから疲れてしまうことも多いのです。
このタイプは自ら新しい出会いを求め、アクティブに活動します。その反面、自分でも気づかないうちにストレスをためてしまったり、些細なことを気にして引きずってしまったりするのです。
HSS型(刺激追求型)HSPのセルフチェック診断
次に、もう少し具体的にHSS型(刺激追求型)HSPの特徴をみていきましょう。
以下にあげるのは、HSS型(刺激追求型)HSPの人によくみられる特徴です。当てはまる数が多いほど、あなたもHSS型(刺激追求型)HSPである可能性が高いといえるでしょう。
いかがでしたか? このリストだけでも、「私はやっぱりHSS型HSPなんだ」と確信した方もいるのではないでしょうか。
HSS型(刺激追求型)の特性をもった人は、日本の全人口の約6%、数にすると7百57万8千人もいる計算になります。
そして、そのほとんどが、自分自身がHSS型HSPであるという自覚なく、日々小さなストレスを積み重ねているのかもしれませんね。
HSS型HSPの人は、自分の特性を自覚するだけで、これまでの漠然とした苦しさの理由がわかり、気持ちが楽になるはずです。
HSS型(刺激追求型)HSPの人の「あるある事例」2つと対処法
HSS型HSPの人は、「なんとなくの生きにくさ」を抱えている場合が多いです。対処法としては、まず自分がHSS型HSPであることを自覚することが大切です。
ここでは、HSS型HSPの人によくある事例2つと考え方の対処法をご紹介します。
事例1.気分のむらが激しくて嫌になる(ひとりになると落ち込む)
HSS型HSPの人は、社交的でありながら繊細であるという特性上、外から帰ってきてひとりになったときに、落ち込みやすい傾向があります。
そのため、「周りからは明るいと思われているけど、本当は悩んでばかり」などという自分の二面性に悩むことが多いのです。
しかし、本当はHSS型HSPであるからこそ、ストレスをためやすいだけかもしれません。
対処法としては、自分は刺激に弱く疲れやすい側面があるのだと認識し、悩みすぎずにしっかり休むことを意識するといいでしょう。
多くの場合、人は考えてもどうにもならないことに悩みます。そこから抜け出すには、意図的に意識を逸らすことが大切です。
具体的には、好きな音楽などを聴いて早めに寝てしまう、元気なときはランニングなどで体を動かす、などが効果的です。
まずはイライラ・クヨクヨしてしまう自分を責めずに、「それでOK」と受け入れてあげましょう。
事例2.人の意見に左右されやすく、人といるとどこか緊張している(素をだせない)
HSS型HSPの人は、人の輪のなかにいても、その繊細さから周りに気を使いやすい傾向があります。そのため、自分の意見を言うことが苦手で、周囲に合わせて「いい人」を演じてしまいがち。
そんなふうに自分を偽る行動はストレスとなり、自分を責める原因になってしまいます。
考え方としては、以下の2つを意識することで、人間関係が楽になります。
- 相手がどう思っているかは憶測せずに確認する
- 苦手な人は嫌いになってもいいし、嫌なことからは逃げていい
社交的な繊細さんは、「いい人」でいないとという思い込みが強い傾向がありますが、これは思い込みでしかありません。
本当は自分自身が勝手にそういうルールを決めてしまっているのです。
つまり、自分自身が無意識に決めたルールに、自分自身が縛られて苦しくなってしまっているのです。
そこで、自分自身の無意識のルールを上記のように書き換えてあげましょう。
まず、相手の感情を勝手に推測することをやめましょう。
相手はどう考えているかは、実際に聞いてみなければわかりません。
勇気を出して相手の気持ちを確認するくせをつければ、勝手に相手の気持ちを推測して勝手に傷つく問題はなくなります。
さらに、現在の人間関係に縛られすぎず、嫌な気持ちがあるならそこから逃げてもいいという意識をもちましょう。
苦しい関係から逃げることは、悪いことではありません。自分が楽な方向を優先していれば、そこに新たな人間関係が生まれ、より生きやすくなっていきますよ。
HSS型(刺激追求型)HSPの人のプラス面
HSS型HSPで生きにくいと感じている人にとって大切なことは、自分の「刺激を求めるのに疲れやすい」という特性を理解すること。それともうひとつ、さらに大切なことがあります。
それは、HSS型HSPの特性をプラスに捉えることです。
HSS型HSPには、プラス面もたくさんあります。
- 感受性が高い
- 共感力が高い
- 想像力が豊か
- 繊細なことによく気がつく
HSS型HSPの人はその繊細さゆえに、これらの特長が本人にとってデメリットとなってしまうケースが多いですが、捉え方を変えると大きなメリットにもなるのです。
繊細で優しく、物事によく気がつくHSS型の繊細さんは、対人関係において好かれやすい人であるといえます。
そのため、周囲の人からすると、あなたは優しさという魅力のある大切な存在です。
また感性が豊かなため、自分だけの発想を思いつきやすく、芸術的センスも高い場合が多いことも特徴です。
こうした特性を個性としてプラスに捉えれば、自分に対する肯定感も増し、繊細さんの一面があっても、より幸福度を上げていけるでしょう。
想像力豊かで魅力的!HSS型繊細さんは特性を知ると楽に生きられる
HSS型HSPの特徴は、好奇心旺盛でありながら傷つきやすいこと。こうした特性を自覚せずに「なんとなく生きづらい」と感じている方は多いです。
HSS型HSPの人は「社交的な自分」と「落ち込みやすい」自分のギャップに悩むケースが多くなります。
対処法としては、まずは自分がHSS型HSPだと自覚すること、それからHSS型HSPの特性をプラスに捉えることが大切です。
「嫌われるようなことは言ったらいけない」など、無意識のマイルールが苦しいときには、マイルールを書き換えてあげましょう。
自己肯定感の第一人者である中島 輝と共に、自己肯定感の重要性を多くの人に伝えるために活動中。講師としての登壇経験が多く、自己肯定感をはじめとするセラピー・カウンセリング・コーチングの知識が豊富。メディアサイト「自己肯定感ラボ」を通じ、誰もが輝いて生きていくための情報を発信中。
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