「毎日会いたい」これは相手のことを好きであればあるほど強くなってくる気持ちではないでしょうか。
しかし相手にも予定があり、当然1人で過ごしたい気分のときもあるでしょう。ですから、実際に毎日会うことは中々難しいですよね。
それでも募っていく「毎日会いたい」という思い。今回はこの募る思いに対する対処法や、逆に相手に「毎日会いたい!」と思わせる方法について解説していきます。
目次
なんで毎日会いたいと思ってしまう?
好きな人に対して「会いたい」と思うのは、ごくごく普通の気持ちです。
このような気持ちをいだくのは、好きな人があなた自身の欲求を満たしてくれる存在だからです。
このことはアメリカの心理学者であるマズローが提唱した「マズローの5段階欲求」で説明されています。
マズローの5段階欲求とは”人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである”という考え方のもと、人間の欲求を5つの段階に分けて理論化したものです。
この5段階の欲求はピラミッド型の図で表され、一番下にある欲求が満たされると、一つ上の欲求を満たそうとするために行動する、というものです。
5つの階層は、それぞれ以下のような欲求を表しています。
1段目の階層【生理的欲求】
生きていくために必要な基本的・本能的な欲求のことです。
3大欲求である「食欲」「睡眠欲」「性欲」はこの階層に含まれます。
好きな人と会うことで、性欲が満たされるため、ここから「毎日会いたい」という心理が生まれてきます。
2段目の階層【安全欲求】
危険を回避して、安心・安全な生活を送りたいという欲求で、恋人と会えない間に離れていってしまうのでは?という不安から「毎日会いたい」という心理が生まれてきます。
3段目の階層【社会的欲求】
友人や家庭など社会から受け入れられたいと思う欲求のことです。受け入れられていないと感じたとき、人は社会的不安や孤独を感じやすくなります。
そのため、自分を受け入れてくれる恋人を求めて「毎日会いたい」という心理が生まれてきます。
4段目の階層【承認欲求】
他者から認められ、尊敬されたいと願う欲求のことです。
仕事で失敗したり、上司に怒られたときは承認欲求が不足するので、自分のことを慰めてくれる恋人に「毎日会いたい」という心理が生まれてきます。
5階層【自己実現欲求】
自分の望むあるべき姿になりたいという欲求のことです。
会いたいという気持ちを抱きつつも、自分の実現したいこと、会いたいという気持ちのバランスを考えながら、毎日会いたい」という気持ちをコントロールできるようになっているはずです。
4階層までの欲求とは大きく異なり「自己実現欲求」を求めている段階の人は「会いたい」気持ちがあっても“毎日”とまでは思わないはずです。
これら欲求は、性別に関係なくあてはまることですが、女性特有の「毎日会いたい」という心理について説明します。
女性特有の「毎日会いたい」心理
女性特有の心理状態として「共感欲求」が挙げられます。
これは「うれしい」「悲しい」「楽しい」「苦しい」など感情が動いたときに、その感情を好きな人と共有し、共感したいと感じることです。
一方、男性は共感のために「毎日会いたい」と思うことはありません。一般的に男性は「問題解決」を重要視して、女性は「共鳴共感」を重要視する傾向にあるといわれています。
この違いによって、男女のすれ違いが起きることはよくありますよね。
例えば、女性側から共感して欲しくて話を振ったのに、男性側から「原因は〇〇だから、こうしたらいいんだよ」と冷静に分析されて、いらだってしまったことはないでしょうか。
しかし男性側からすると、解決策やアドバイスが欲しくて話を振ってきたと思っているので、なぜ女性側がいらだっているのか理解できないのです。
女性の「毎日会いたい」は重い?
実際に相手から「毎日会いたい」と言われたとき、どう感じるかは人それぞれです。
しかし、一般的に男性に仕事や生活に不安を抱えているときに言われると「うれしい」と感じ、反対に仕事や生活が充実しているときに言われると「重い」と感じる傾向にあるようです。
不安を抱えているときに「毎日会いたい」と言われることで、自分のことを承認してくれている、肯定してくれていると感じ、うれしい気持ちが沸いてきます。
ですが、日々の生活が充実し、忙しいときに言われると、問題なく過ごした日々をさえぎられたと感じ、順調に進んでいた物事を遮られたように感じ、少し気持ちが沈んでしまうでしょう。
女性はマルチタスクが得意で男性はマルチタスクが苦手といわれるように、これは男性が持つ性質のためと言い換えることができます。
極端な話、女性は充実した忙しい日々の中でも、好きな人のことを考えることができますが、男性は1つのことに集中してしまうと、その間は好きな人の存在を忘れているのです。
この違いを理解し、納得した上で付き合わなければ、男性は女性の「毎日会いたい」という言葉を重く捉えてしまいます。
逆に、この男性心理を理解し、男性の状況をしっかりと見極めることができている女性の「毎日会いたい」という思いは、しっかりと受け止めてもらえるといえるでしょう。
愛情言葉で「毎日会いたい」と思ってもらう
では逆に、男性に「毎日会いたい」と思ってもらうにはどのようにすればよいのでしょうか?
ポイントは、男性に「自分といて居心地がいい」と思わせることです。ここでは、居心地のよさを感じさせる方法として、以下の3つの愛情言葉を紹介しましょう。
この愛情言葉を身につけるだけで居心地がいいと、簡単に思わせることができるのです。
肯定言葉
男性は褒められたり、尊敬されたりすることが好きです。逆に、命令されたり要求されたりすることが嫌いです。
「さすが!」「かっこいい!」「あなたのおかげ!」と、相手を肯定するような言葉をかけるようにしましょう。
後悔言葉
男性をいらいらさせたり、怒らせてしまったときは、「ごめんなさい」と素直に伝えましょう。
男性は思考が単純なので、ひとまず、ごめんなさいの一言で丸く収めましょう。
責任言葉
正しくあることを男性は重要視します。だからこそ男性は、自分の方が悪いと分かっていても謝るのが苦手です。
そんなときは、お互い様ということで女性の方から歩み寄り「私も悪かった」と先に伝え、男性の心をほぐしましょう。
男性は、高圧的な態度を取ったり、上から目線で喋ったりと、無意識のうちに自分が優位に立とうとする傾向があります。
逆に、周囲からアドバイスをされたり、自慢を聞かされたりすることは、自分が下と感じてしまうために嫌がります。
このような男性心理を理解した上で、3つの愛情言葉を駆使すれば、彼女に対して居心地のよさを感じ「毎日会いたい」という思いを抱いてくれるでしょう。
長続きの秘訣は毎日会うこと?
毎日会うことができれば、長続きする幸せなカップルになれると、果たして言い切れるのでしょうか。
カップルの中には、毎日会ってなお、相手を理解しようとして素敵な関係を築ける2人もいれば、毎日会うことで相手の嫌な部分が目についてしまい、関係が悪化してしまう2人もいるでしょう。
アメリカの社会心理学者であるマースタインは、長続きするカップルには「Stimulus(刺激)」「Value(価値)」「Role(補い合える役割)」の3要素が必要である提唱しました。
これは各要素の頭文字から「SVR理論」と呼ばれています。
要素1 刺激-Stimulus-
相手の見た目や言動、性格などに刺激を感じ、好意を抱くことです。
特に付き合いはじめの頃はこの要素が重要で、告白を経て、付き合うことになった一番楽しい時期は刺激が多いといえるでしょう。
要素2 価値観-Value-
お互いの感性や価値観が近いことです。
感性や価値観が近ければ、心地のよい関係を築けます。反対に感性や価値観がズレていると、付き合いたての楽しい時期はすぐに終りを迎え、些細なケンカがきっかけで、そのまま別れてしまいがちです。
要素3 補い合える役割-Role-
お互いに足りない部分を補い合える関係のことです。
違いを個性として受け入れ、歩み寄ることができたとき、相手の存在を大切に思うことができるようになります。
このような関係性であれば、カップルとしては勿論、夫婦としても長続きするのではないでしょうか。
毎日会うことができているカップルは「価値観」と「補い合える役割」の2つの要素を持ち合わせていることが多いでしょう。しかし、毎日のように会って一緒に過ごすことで「刺激」はだんだんと失われてきます。
なので、マンネリ化してしまわないように、お互いに刺激を与えられる存在になることで、長続きする可能性を高められるでしょう。
毎日会いたいのに会えない。そんな時間をどう過ごす?
女性と男性では、考え方に多くの違いがあります。
ですので、女性の「毎日会いたい」という気持ちを毎回伝えることが必ずしも得策とはいえません。ときには、会いたいという気持ちを抑えることも必要です。
では、どのようにしてその気持ちを抑えたら良いのでしょうか?
会いたいけれど会えないときは、恋人と会うことで得られるはずだったSVR(刺激、価値観、補い合える役割)が不足していると考えられます。
そんなときは以下のような方法で「SVR」を満たして、恋人に会えない寂しさを紛らわせましょう。
S:刺激
仲のよい友だちと、好きなことで遊んで、盛り上がる。
V:価値観
自分の趣味に没頭し、1人の時間を楽しむ。
R:役割
美味しいものを食べたり、ショッピングをしたりして、物欲を満たす。
自分で寂しさを埋ることができれば、男性に依存することがなくなってきます。
こうすることで、会えない時間が「我慢の時間」ではなく「待ち遠しい時間」へと変わっていくでしょう。
違いを理解して「毎日会いたい」と思わせる
「毎日会いたい」という思いは性別問わず、誰もが抱く気持ちです。しかし性別によって気持ちの度合、気持ちを抱くタイミングなどが違ってきます。
この違いを理解することがなにより重要です。
互いが互いの考えや意見を押し付けることなく、居心地のよさをアピールできれば、彼もあなたと、彼女もあなたと「毎日会いたい」と思ってくれるでしょう。
自己肯定感の第一人者である中島 輝と共に、自己肯定感の重要性を多くの人に伝えるために活動中。講師としての登壇経験が多く、自己肯定感をはじめとするセラピー・カウンセリング・コーチングの知識が豊富。メディアサイト「自己肯定感ラボ」を通じ、誰もが輝いて生きていくための情報を発信中。
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