HSPの人は子育てがツライ⁉育児に起こる問題と対処法

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「子どもの泣き声や騒ぎ声が耐えられないほどつらい……」

「ママ友や夫との付き合いがうまくいかず、子どもにあたってしまう……」

そんなあなたの悩みは、HSP(生まれつきの敏感さ)が原因かもしれません。

この記事では、母親がHSPだったときにどんな問題が起こるのかと、その対処法をご紹介します。子育てがつらいと感じている方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

目次

HSPの特徴

HSPとは、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略で、感受性が強く敏感な人のことを指します。

心理学者のエレイン・N・アーロンによって提唱された概念で、人口のおよそ5人に1人がHSPだといわれます。日本人は繊細な国民性もあり、その割合はさらに多いのではないかといわれています。

HSPの人には、次のような特徴があります。

<HSPの特徴>

・感覚が鋭い

・共感しやすく、人の気持ちを察しすぎてしまう

・臭い・音・光などの刺激に敏感で、体調にも影響する

・物事を深く考える傾向があるため、悩みすぎてしまう

HSPの人は高い共感能力をもつために、人の気持ちを察しすぎて疲れてしまう人が多いです。また共感しすぎてリアルに想像してしまうために、暴力的なシーンや悲しいニュースが苦手な人も少なくありません。

HSPの人は刺激に弱く、強い刺激を受けると体調に影響することも。育児においては、子どもの泣き声や騒ぎ声が苦手という人もいるのではないでしょうか。そうした特徴があると、子育てが一気につらいものとなります。

さらに、物事を深く考える傾向があるため、考え事を始めると抜け出せずに考え続けてしまうことも。できなかったことを引きずってすまうため、完璧主義になりやすいといえるでしょう。

そのため、つい自分を責め続けてしまい、自己肯定感が低くなるケースも少なくありません。

こうした特徴をもつHSPは、病気ではなく生まれつきの気質のため、治療によってよくなるものではありません。しかし、繊細さゆえに悩みを抱えることが多いHSPですが、捉え方によってはプラスの面も多いことも特徴です。

<HSPのプラス面>

・共感力が高く優しい

・よく気が利く

・想像力が豊か

・芸術的なセンスが高い

自分がHSPに当てはまると感じる方は、まずは自分を責めずにHSPの特徴をしっかり理解することが大切です。

母親がHSPの場合に起こる問題

次に、母親がHSPだとどんな問題が起こるのかをご紹介します。

子どもとの暮らしは刺激が多くてつらい

HSPの人は刺激に敏感で、特定の刺激が苦手な場合が多いです。そのため、子育てにおいて以下のような困難さを抱える場合があります。

・強い光や音が苦手で、お散歩に行くと疲れてしまう

・子どもの泣き声が耐えられない

・子どもが騒ぐ声が苦手

さまざまな刺激に敏感なHSPママは、子どもとの生活がより疲れやすくなるといえます。疲れやストレスからイライラしやすく、子どもにあたってしまうことも多くなります。

そのたびに自己嫌悪になったり、「自分は子育てに向いてないのではないか」と思ってしまったりと、子育てによってメンタルが不安定になってしまうことも。

こうした場合、もともとの気質が原因ですから、自分を責めずに「よくがんばってるね」と褒めてあげることが大切ですよ。

ママ友付き合いを負担に感じやすい

繊細なHSPママは人付き合いで気をつかいやすく、疲れやすい傾向にあります。しかし、半面では「付き合いもしっかりしなくては」と、責任感から頑張りすぎてしまうことも。

確かに、ママ友付き合いを怠ると「子どもが仲間外れにされるのでは?」といった悩みもあるかもしれません。しかし、無理をして付き合うと、疲れがたまってイライラしたり落ち込んだりと、精神的に負担を感じやすくなります。

結果として子どもや家族にとってマイナスになるのであれば、自分の気持ちを優先することも大切です。

家族の機嫌に影響されてつらい

「夫が怒鳴る声を聞くと苦しくなる……」

「子どもの気持ちがわかりすぎてつらい……」

そんな悩みはありませんか?

HSPママは家庭内でも繊細。ご主人や子どもなど、家族がイライラしやすいタイプだと、一緒にいるだけで苦しくなってしまいます。

想像力豊かなHSPママは、イライラの原因が自分になかったとしても、つい相手の気持ちを悪い方向に想像しすぎてしまいます。そのうちに「自分に原因があるのでは?」と、自分を責めてしまうことも……。

また、子どもの気持ちに共感しすぎるために、子どものマイナスな感情に影響されてしまうこともあります。結果として、子どもを叱れないなどの悩みにもつながります。

HSPママは家庭でも、相手の気持ちに振り回されない意識が大切です。

犠牲的にがんばりすぎてしまう

HSPママは犠牲的にがんばりすぎてしまう傾向があります。人の気持ちがわかりすぎるために、つい自分よりも他人の気持ちを優先してしまうのです。

一見いいことのように思うかもしれませんが、犠牲的ながんばりはマイナスにはたらきます。

「子どものご飯を優先するのが当たり前で、満足に食事をとっていない」

「たとえ家族が子どもをみてくれても、お風呂にゆっくり入るのは気が引ける」

HSPママなら、そんな人は多いはず。

家族や子どものためにと自分のしたいことを後回しにしてしまう犠牲的な行動は、知らず知らずのうちにストレスのもととなってしまいます。ストレスは体調にもメンタルにも影響するため、子育てをよりつらくする原因にもなり得ます。

犠牲的な状態から抜け出すためには、まずは自分が犠牲的になりすぎていると認識することが大切です。

HSPで子育てが苦しいときの対処法3つ

最後に、HSPが原因で子育てが苦しくなってしまっているときの、3つの対処法をご紹介します。

1.苦手なことはがんばらない

2.他人の気持ちを想像しない、あきらめる

3.ひとりの時間を大切にする

苦手なことはがんばらない

HSPママは、まずは「逃げてもいい」という意識をもつべきです。HSPの人は完璧主義傾向が強く、できないことに対して自分を責めてしまいがち。

「子どもといると疲れるのは自分がママに向いていないからだ」

「ママ友付き合いが苦手なのは自分が悪い」

「子どもや夫のイライラをどうにかできないのは自分のせい」

そうした感情は間違いだと気づきましょう。刺激や人付き合いなどの苦手さは、そもそもの気質が原因であり、あなたのせいではありません。また他人の感情は、あなたがどうにかできるものではありません。

もしも苦手だと感じるなら、逃げられることからは逃げましょう。あなた自身を守るために、がんばらないことも大切です。

できない自分に対しても、「よくがんばっている」と認めてあげましょう。できれば毎日、声に出して自分を認めてみてください。

他人の気持ちを想像しない、あきらめる

想像力豊かなHSPママは、ついつい他人や子どもの気持ちを想像しすぎてしまいます。しかし、想像はあくまでも想像。本当の気持ちはその人本人にしかわかりません。つまり、想像するだけ無駄、ということ。

それでも、つい考えすぎてしまう人におすすめなのが、散歩です。

考えすぎの思考をとめるためには、できれば軽い運動がおすすめですが、散歩であれば子どもと一緒でも行けるはずです。なるべく自然の多い場所に散歩に行き、自分の思考以外の外の世界に意識を向けてみてくださいね。

自分の気持ちは自分のものであり、相手の気持ちをコントロールすることは不可能です。他人の気持ちをどうにかすることはあきらめ、自分の気持ちを幸せにしてあげることに集中しましょう。

ひとりの時間を大切にする

HSPママは他人を優先しすぎるクセがついてしまっている場合が多いです。しかし、一番大切なのはどんな時も自分自身です。

自分が不安定だと、子どもや家族にも悪影響を与えてしまいます。いつも疲れていると子どもに気を使わせてしまいますし、ストレスがたまってイライラすると、逆に家族を嫌な気持ちにさせてしまいます。

しかし、犠牲的に行動するクセがついていると、休むことにも罪悪感を感じてしまいがちです。自分だけ休んだり、楽しいことをしたりするのが苦手という人も多いのではないでしょうか。

そんな人は、休む時間や何もしない時間が「自分や家族にとって大切な時間」だとしっかり認識しましょう。子どもがいて休む暇がないなら、罪悪感を捨てて育児サポートや保育サービス、家族を頼りましょう。

母親であるあなたが笑顔でいることが、家族にとって一番の幸せになるはずですよ。

HSPの子育ては「がんばらないこと」が大切

HSPママは子育てにおいて、HSPでない人よりも疲れやすいといえます。あなたも子育てにおいて、ついついがんばりすぎていませんか?

本当に家族のためを思うなら、あなたがすべきことは「がんばらないこと」です。

HSPの人は、敏感であるからこそ繊細な心の世界を読み取ることができます。それは、育児においても強みになるはず。

ぜひお子さんに、他人を思いやる優しい気持ちや、あなたにしか感じられない感性を伝えてあげてくださいね。

 

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