HSPは逃げ癖がつきやすい?逃げたくなる心理と対処法3つ

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「仕事をしてもすぐに逃げたくなって辞めてしまう……」

「HSPのせいで人間関係から逃げる癖がある……」

そんなふうに、「逃げ癖」に悩むHSPの人は多いのではないでしょうか。

逃げたらダメだと思うほど、精神的に追い込まれてしまいつらくなる……

そうした悪循環から抜け出す方法があれば知りたいですよね。

結論から言うと、逃げることは悪いことではありません。ただし、逃げたあとに自分自身を責めてしまうことは悪循環を引き起こすため、やめるべきです。

この記事では、HSPに逃げ癖がつきやすい理由や心理と、対処法をご紹介します。逃げ癖をどうにかしたいと考えているHSPの人は、ぜひ参考にしてくださいね。

目次

HSPの人に多い「逃げ癖」の特徴

HSPでなくとも、逃げ癖がある人はいます。世間からは「責任感がない」だとか、「ダメな人間だ」など、厳しい評価がある印象ですよね。

しかし、HSPの場合はその特性を考えると、逃げざるを得ない状況までストレスを感じてしまっている可能性もあります。ストレスフルな状況では、逃げるのは本能的にも正しい行動といえます。

以下は、HSPの人に見られる逃げ癖の特徴です。

  • これまで我慢してきたことから急に逃げてしまう
  • 新しい人間関係や仕事は始める前に逃げたくなる
  • 他の人から注目されたくなくて逃げてしまう

それぞれご紹介します。

これまで我慢してきたことから急に逃げてしまう

「仕事を急に辞めてしまう」

「人間関係を急に切ってしまう」

こうした行動は、ストレスの積み重ねによって起こるものです。

HSPの人はストレスをためやすい特徴があり、本人も気づかないうちに心の内に大きなストレスを抱えてしまっています。こうしたストレスが積み重なると、防衛的にストレスから逃げようとする行動をとるようになります。

これまで我慢できていたものから急に逃げたくなるのは、あなたの中に少しずつストレスが積み重なっていった結果だと思いましょう。

新しい人間関係や仕事は始める前に逃げたくなる

HSPは脳の扁桃体のはたらきが強いため、不安を感じやすい特性があります。

HSPの人が新しいものごとへの挑戦が苦手なのは、「失敗したくない」「他人から嫌われたくない」といった心理があるため。さらに、不安を感じやすいため、ものごとを始める前から考えすぎて自分自身でストレスを生み出してしまうのです。

そのため、HSPの人は失敗や他人からの評価によって受けるであろうストレスを先回りして考えてしまい、結果として行動に移せなくなるのです。

他の人から注目されたくなくて逃げてしまう

「仕事で重要なポジションを任されそうになると逃げてしまう」

「人前で話す場面があると逃げてしまう」

そんな方もいるのではないでしょうか? これも、不安を感じやすく他人の目を気にしやすいHSPの特性が関係しています。

他人の前で話したり、重要なポジションを任されたりするということは、失敗に伴う代償も大きいということ。失敗を先回りして考えてしまうHSPには、注目される喜びよりもプレッシャーのほうが大きいのです。

他人からの期待は、HSPにとってストレスになりやすいといえます。ストレスを回避するために、逃げ癖がついてしまうのです。

【HSPの心理】逃げ癖がつきやすい理由3つ

HSPの人は、次の3つの理由から逃げ癖がつきやすいといえます。

  • ストレスをためやすい
  • 未来に不安を感じやすい
  • 自己肯定感が低くなりやすい

それぞれご紹介します。

ストレスをためやすい

HSPの大きな特性として、他人の気持ちを察しすぎてしまい疲れやすいというものがあります。つまり、HSPは人間関係や他人と関わる仕事において、人一倍ストレスをためやすいのです。

ストレスというとあいまいなイメージがありますが、実際にはストレスによって体は大きなダメージを受けることがわかっています。ストレスは腎臓からストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールを過剰に分泌させ、心身にさまざまな影響を与えるのです。

コルチゾールの過剰分泌が続くと気分にも影響を及ぼし、倦怠感ややる気のなさを引き起こします。そのような状態では、仕事や人間関係から逃げたくなるのも当然です。

逃げ癖は、ストレスからの自己防衛ともいえます。逃げたいときは体からのSOSと受け止めることも大切です。

新しいことに不安を感じやすい

HSPの人は深くものごとを考える特性がありますが、不安などのマイナスのことに関してもついつい考えすぎてしまいます。加えて、過去のトラウマ体験などがあると、過去の経験まで思い出して不安を強めてしまうのです。

HSPの人は繊細なため、トラウマ体験を経験しやすい側面をもちます。

「ある人に言われた一言が何年も忘れられない」

「昔の失敗をいつまでもひきずってしまう」

そんな方も多いはずです。

これらの経験は思考のなかでストレスを生み出し、新たな挑戦からの逃げ癖をつくってしまうのです。

自己肯定感が低くなりやすい

HSPの人は他人の顔色をいつも気にしてしまったり、マイナスの経験をひきずってしまったりしやすい特性があります。そのため、自分を肯定的に捉えることが苦手で自己肯定感(自分を肯定的に認める感覚)が低くなりがちです。

自分への評価が低いと、新しいことへ挑戦できなくり、今ある環境からも逃げ出したくなります。

「自分なんかがやってもきっとうまくいかないだろう」

「自分がいても役に立たないから、いなくなったほうがいいのでは」

そんな思考に陥ってしまうと、負のスパイラルから抜け出せなくなり、逃げ癖となってしまいます。

HSPの人におすすめ!逃げ癖の対処法3つ

逃げ癖の対処法

HSPの人が逃げ癖から抜け出せなくなる原因を大きくまとめると、以下の2つです。

「たまったストレス」

「自己否定からのやる気消失」

つまり、逃げ癖をどうにかしたいなら、ストレスの解消と自己肯定感をいかにアップさせるかがポイントになります。

また、逃げることを「悪いこと」と考えている今の認識を変えるだけでも、逃げ癖から脱却しやすくなります。

HSPの逃げ癖の対処法は、以下の3つ。

  • 自己肯定感を上げる
  • ストレスに気づき発散する
  • 「逃げる」ではなく「別の道を探す」と考える

それぞれご紹介します。

自己肯定感を上げる

自己肯定感を上げるためにまずやるべきことは、逃げてしまう自分も自分だと認めること。

人は自分のマイナスの側面はなかなか認められないものです。逃げ癖のある自分をよしと思っていない場合、「自分はなんてダメなんだ……」と自己否定・逃げ癖につながってしまいます。

まずは「逃げてもOK」と考えることが大切。

加えて、「これまで合わない環境でよくがんばってきたね」と、逃げてしまうくらいがんばっていた自分を認めてあげましょう

自分の行動・選択を肯定的に捉えることができると、逃げ癖はしだいになくなっていきます。

自己肯定感を上げるその他の工夫として、以下の方法もおすすめです。

  • 毎日寝る前に1つがんばったことを思い出して自分を褒める
  • 毎日ノートなどに自分のいいところ、がんばったことを書き出す

ぜひ、毎日の習慣に取り入れてみてください。

ストレスに気づき発散する

逃げ癖があると悩んでいる人は、自分がどれだけストレスをためているかを気づいていないことが多いです。逃げたくなるほどストレスを感じているのだと、まずは自分の心の状態にしっかり目を向けましょう。

ストレスを解消する方法としては、以下があげられます。

  • 森林浴をする
  • 軽い運動をする
  • 趣味に没頭する
  • ゆっくり湯船に浸かる
  • 気を許せる人と会話をする

特に、現在逃げたくなるほどストレスがたまっている方は、逃げ癖をどうにかしようと思うよりも、ひとりの時間と休息を優先しましょう。休息がしっかりとれるだけで、人の心は健康になることがわかっています。

自分だけの幸せに目を向け、ストレスのもととなるマイナス思考からなるべく意識を逸らすようにしてみてくださいね。

「逃げる」ではなく「別の道を探す」と考える

逃げることが悪いことと思っていると、「逃げざるを得ない自分」が許せなくなってしまいます。逃げることは悪いことではないのですが、何度も逃げてしまう自分はダメだと思ってしまうのです。

そこで、逃げること自体への認識を変えれば、自分を責めずにすむようになります。

「逃げる」のではなく、自分がより幸せに、楽に生きられるために「別の道を探す」のだ、と考えてみてはいかがでしょうか?

HSPの人にはどうしても合わない環境があります。無理をしてがんばるよりも、自分に合った環境でストレスなく過ごすことのほうがよっぽど幸せです。

仕事が合わないのであればHSPに合う仕事に転職を考えましょう。つらい人間関係は切ってしまって構いません。気の合う人がいないのなら、ひとりで過ごす時間を大切にするのもひとつの生き方ですよ。

自分らしく楽に生きられる場所を探すため、ぜひ逃げるのではなく前向きに「別の道」を探してみてくださいね。

「逃げてもいいよ」がんばっている自分を認めよう

HSPの逃げ癖の原因は、自己否定とストレスです。逃げ癖の対処法としては、逃げ癖をなくそうと思うのではなく、自分と向き合うことが大切。

ストレスに気づき、がんばってきた自分を認めてあげましょう。加えて、逃げるのではなく前向きに「別の道を探す」意識で、自分がより生きやすい居場所を見つけていきましょう。

HSPの特性は決して悪いものではなく、優しく感受性豊かなあなたの個性です。ぜひ素晴らしい個性をいかし、自分を大切に思える道を見つけてくださいね!

 

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