何より先に「誰と」を選ぶ【中島輝監修】|人を先・目標を後の心理学と自己有用感

何より先に「誰と」を選ぶ【中島輝監修】|人を先・目標を後の心理学と自己有用感

何より先に
「誰と」を選ぶ

「人生の目標を決めてから、仲間を集める」。多くの人がそう信じています。けれど、世界の研究は真逆の事実を示しました。偉大に飛躍する人は、目標より先に「誰と進むか」を選んでいたのです。

中島 輝
心理カウンセラー・自己肯定感アカデミー会長・「6つの感と安心感」理論創始者

「目標から決める」癖の落とし穴

こんな経験を、したことはありませんか。

読者の声
「目標は決めたのに、一緒に進む人がいない」
場面40代・3年計画を立てたものの、共に進む仲間がいない。一人で頑張ろうとして、半年で疲れて頓挫してしまった。「目標が悪かったのか?」と振り返る。
目標は悪くなかったのです。順序が逆だったのです。「誰と」を先に決めていれば、目標は道中で柔軟に進化できたのです。

私たちは小さい頃から「目標を持つことが大切」と教わってきました。だから、人生の節目になると、まず「何を目指すか」を考えます。けれど、目標を中心に組み立てた人生には、ある弱点があります。

目標から決める3つの弱点

弱点何が起きるか
共に進む人がいないと挫折する頑張る孤独が、半年で力尽きる
目標が変わると全てが崩れる状況変化に、計画ごと潰れる
達成しても満たされない「次は何を目指すか」で迷い続ける

これは、目標が悪いのではありません。目標を起点にする順序が、長期では脆いのです。コリンズが偉大に飛躍した会社で見つけた共通点は、順序を逆にしていたことでした。

11社
偉大に飛躍した会社は、皆「人を先に、目標を後に」していた
出典:『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』(ジム・コリンズ著)第3章「最初に人を選ぶ」

中島輝より一言

15,000人を見てきて、私はこう確信しています。「誰と」を先に決めた人ほど、長く折れずに歩けます。目標は変わるものですが、共に進む人との関係は、目標が変わっても続く資産になる。順序を逆にするだけで、人生の歩き方が驚くほど変わります。

「誰と」を先に決める人の強さ

では、「誰と」を先に決める人は、なぜ強いのでしょうか。4つの理由があります。

理由1
目標が変わっても道は続く

共に進む人がいれば、目標が変わっても新しい道が見つかります。例えばコロナで仕事が変わった時、仲間がいた人は新しい仕事を一緒に作れた。一人で目標だけ抱えていた人は、立て直しに何年もかかりました。

理由2
困難の中でも続けられる

長い道のりには、必ず挫折の瞬間があります。「一緒に頑張ろう」と言える相手がいるかどうかが、挫折からの立ち直りの速さを決めます。仲間は、燃料を補給してくれる存在です。

理由3
視野が広がる

一人で考えると、視野は自分の経験の中に閉じます。多様な仲間がいると、自分では思いつかなかった選択肢が見えてきます。これが、偉大な飛躍に必要な「予想外の道」を開きます。

理由4
達成後も人生が続く

目標達成は、ゴールではなく通過点です。「誰と」が決まっている人は、達成後も豊かな人生が続きます。目標達成だけが軸の人は、達成後に喪失感を味わうことが多い。

「誰と」を選ぶ4つの基準

基準具体的に
価値観の核が合う「何を大切にして生きるか」が近い
共に成長を望む過去の自分でなく、変化する自分を応援する
厳しい真実も語れる耳触りの良い言葉だけでなく、必要な指摘もくれる
静かな実りも喜べる派手な成功だけでなく、地道な歩みも認めてくれる
目標を先に決める 目標:◯◯ 人を探す → いない 挫折リスク大 人を先に決める 共に進む人 目標を一緒に 決めていく 変化に強い 2つの順序の違い 先に決めるものを変えるだけで結果が変わる
▲ 目標から決めると、人がいないと挫折する。人から決めると、目標が変わっても道が続く。順序を逆にするだけで、人生の強さが変わる。

自己有用感が良い人を引き寄せる

「誰と進むか」を選ぶには、自分の周りに良い人を引き寄せる力が必要です。これを支えるのが、自己有用感です。木でいえば実の部分。土壌・根・幹・枝・葉・花が育った先に、ぽとりと実を結ぶ感覚です。

自己有用感とは

「私は、誰かの役に立っている」「私は、人とつながっている」という確信です。これが育っている人は、自分が誰かにとって乗せたい人になっているから、自然と良い人が集まってきます。

自己有用感が育っている人育っていない人
与えることに喜びを感じる与えると損したように感じる
感謝を素直に受け取れる感謝されると申し訳なく感じる
自分から関係を築ける声をかけられるのを待つだけ
同じ周波数の人が集まる合わない人ばかり寄ってくる

引き寄せの法則の正体

「良い人と出会いたい」と思う人ほど、自分が誰かにとって良い人になることを後回しにします。けれど、心理学的引力の法則は、シンプルです。自分の自己有用感が育つと、同じレベルの人が自然と集まる。これは神秘ではなく、行動の積み重ねが生む結果です。

「誰と進むか」を選ぶ前に、
「自分は誰かにとって
乗せたい人になっているか」を問う。
自己有用感が、答えを生む。

中島輝より一言

「良い人が周りにいない」と嘆く方に、私はこう問い直します。「あなた自身は、誰かにとって出会いたい人になっていますか?」と。15,000人を見てきて、自己有用感が育っている人の周りには、不思議と良い人が集まっています。これは引力の法則。順序を間違えなければ、必ず良い人と巡り会えます。

今日からできる5つの一歩

自己有用感を育て、「誰と」を選ぶ力を養う。30秒から始められる5つの一歩です。

STEP 1|30秒
「共に進みたい3人」を書く

朝、ノートに「これからの人生、共に進みたい3人」の名前を書きます。家族、友人、同僚、誰でもOK。これからの関係を意識的に選ぶ、最初の一歩です。

STEP 2|1分
「価値観の核」が合うか問う

3人それぞれに対して、「この人と価値観の核は合っているか」と問います。趣味や肩書きではなく、根の部分。一緒にいて、自分の根が育つ感覚があるか確かめます。

STEP 3|3分
「自分から1つ与える」

3人のうち1人を選び、今日中に何か小さな贈り物をします。具体的な助け、優しい言葉、感謝のメッセージ、どれでも構いません。与えることが、自己有用感を育てる栄養になります。

STEP 4|5分
「相手の3人」も知る

3人それぞれに「あなたが共に進みたい人は誰ですか」と尋ねます(直接でも心の中でも)。相手の人生のバスに、自分は乗っているか。これは、双方向の関係を意識する練習です。

STEP 5|2週間
「関係の手入れ日記」を続ける

毎晩、その日に3人のうち誰かに何をしたかを手帳に書きます。連絡、感謝、気遣い、なんでも構いません。関係は手入れし続けないと枯れます。日々の小さな手入れが、長期の信頼を作ります。

目標より先に、人を選ぶ。
選ばれる人になるために、
自己有用感を育てる。
これが、偉大に飛躍する人の鉄則。

よくあるご質問

共に進みたい人が思い浮かびません
3人挙げられない時は、まず1人だけでも構いません。家族、過去の恩師、信頼できる相談相手。「この人なら」と思える1人を、起点にしてください。1人いれば、そこから関係は広がります。
職場で共に進む人が見つかりません
職場に限定する必要はありません。職場の外の友人、コミュニティ、オンラインの繋がり、過去の同僚、どこでも構いません。共に進む人は、職場でなくても見つかります。範囲を広げてください。
人を選ぶことに罪悪感を感じます
「人を選ぶ」は「人を切り捨てる」ではありません。優先順位をつけ、より深い関係を築く人を選ぶこと。すべての人と等距離で関わるのは、誰とも深く関われないことと同じです。意識的に選ぶことは、誠実さの表れです。
家族は選べません
血縁関係は選べませんが、心の距離は選べます。家族とどう関わるかを意識的に決めることができます。家族以外にも、自分で選んだ「共に進む人」を持つことが、人生を豊かにします。家族だけに依存しないでください。
過去に関係を間違えた後悔があります
過去の選択は、当時の自分の精一杯でした。責めても何も変わりません。大切なのは、今からどう選ぶか。後悔は、今の選択をより慎重にする材料として活かしてください。後悔そのものに価値はありませんが、学びには価値があります。
目標より先に、「誰と」を選ぶ
これが、偉大に飛躍する人の鉄則。
順序を逆にするだけで、
人生の歩き方が変わる。
自己有用感を育てれば、
同じ周波数の良い人が自然と集まる。

自分を大切にしよう

「目標を先に決めて、人を集める」という発想は、世間で一般的に教えられてきた順序です。けれど、世界中の研究と15,000人の臨床経験は、逆の順序こそが偉大な飛躍を生むことを示しています。目標は変わります。人との関係は、目標が変わっても続く資産になります。

「誰と」を選ぶには、自分自身が誰かにとって乗せたい人になっている必要があります。これを支えるのが、自己有用感という実。与えることに喜びを感じ、感謝を素直に受け取れる人の周りには、同じ周波数の人が自然と集まります。

今日、共に進みたい3人をノートに書いてみてください。そして、その中の1人に、小さな贈り物をしてみてください。自分を大切にしよう。あなたが選ぶことで、人生のバスは確実に変わり始めます。順序を逆にするだけで、未来は大きく動き出します。

本記事の科学的根拠

  • 『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』(ジム・コリンズ著):第3章「最初に人を選ぶ」原典
  • Christakis & Fowler (2009):社会的ネットワーク研究・関係の質と人生満足度
  • Grant, A. M. (2013)『GIVE & TAKE』:与える人の関係構築の心理学
  • Holt-Lunstad et al. (2010):人間関係と健康のメタ分析・148研究
  • 中島輝(SBクリエイティブ)『何があっても「大丈夫。」と思えるようになる自己肯定感の教科書』
監修|中島 輝
心理カウンセラー・自己肯定感アカデミー会長・「6つの感と安心感」理論創始者
著書累計77万部・15,000人臨床・回復率95%
本記事は心理学的知見に基づく一般情報です。医学的診断や治療の代わりにはなりません。心身に不調を感じる場合は、医療機関・専門家へのご相談をおすすめします。

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