人生のバスに誰を乗せるか【中島輝監修】|人間関係の取捨と自己有用感の育て方

人生のバスに誰を乗せるか【中島輝監修】|人間関係の取捨と自己有用感の育て方

人生のバスに
誰を乗せるか

人生というバスには、限られた席しかありません。どこに行くかを決める前に、誰を乗せるかを決める。これが、偉大に飛躍する人の鉄則です。今、あなたのバスには、本当に乗せたい人が座っていますか。

中島 輝
心理カウンセラー・自己肯定感アカデミー会長・「6つの感と安心感」理論創始者

人生のバスという考え方

こんな悩みを、抱えていませんか。

読者の声
「合わない人と、なぜか縁が続いてしまう」
場面30代・職場でも友人関係でも、本当に大切にしたい人より、なぜか合わない人と時間を多く過ごしてしまう。「もっと違う人と付き合えたら」と思いつつ、現実は変えられない。
この苦しさは、「人生のバス」の席を、自分で選んでいないから起きます。けれど、選ぶ権利は、いつでもあなたの手元にあります。

米国の経営研究者ジム・コリンズは、偉大に飛躍した会社のリーダーに、ある共通点を発見しました。彼らは皆、「最初に、人を選んだ」のです。会社の方向性を決める前に、まず誰をバスに乗せ、誰を降ろすかを決めた。これが、偉大さへの第一歩でした。

この考え方は、人生にも応用できる

あなたの人生も、同じバスです。乗せたい人もいれば、本当は降りてもらいたい人もいる。席は限られているから、すべての人を乗せることはできない。だから、誰を乗せ、誰を降ろし、誰を座席にとどめるかを、自分で選ぶ必要があります。

5人
あなたは、最も多くの時間を共に過ごす5人の「平均」になる
出典:Jim Rohn 説 / 人間関係の社会学的研究社会的影響理論

共に過ごす人が、知らず知らずに自分を形作る。だからこそ、誰と過ごすかは人生の方向性そのものを決めます。

中島輝より一言

15,000人の相談を受けてきて、私は気づきました。多くの人が悩むのは「自分」のことではなく、「自分を取り巻く人間関係」のこと。けれど、人間関係は変えられないものではありません。あなたが運転手であり、誰を乗せるか降ろすかは、あなたが決める権利を持っています。この権利を自分のものとして引き受けること。それが、人生の弾み車を回す最初の一押しです。

「どこに行くか」より「誰と行くか」

多くの人は、「私の人生はどこに向かうべきか」を最初に考えます。けれど、コリンズの研究が示したのは、その逆でした。「どこに行くか」より、「誰と行くか」が先です。

なぜ「誰と」が先なのか

「どこに行くか」を先に決める「誰と行くか」を先に決める
目標が決まっても、共に進む人がいないと挫折する共に進む人がいれば、目標は道中で見つかる
目標が変わると、すべてが崩れる目標が変わっても、関係は揺るがない
孤独に頑張る癖がつく支え合う癖がつく
達成しても、満たされない達成しても、しなくても、満たされる

目標は、いつか変わります。会社の方向性も、家庭の状況も、自分の興味も、5年も経てば違っているはずです。けれど、「誰と進むか」が決まっていれば、目標が変わっても進み続けられる。これが、人生における第一の優先順位です。

バスに乗せたい人の特徴

特徴1
同じ価値観の核を持っている

趣味や肩書きは違っていい。けれど、人生で大切にしたい核となる価値観が近い人。「誠実さを大切にする」「成長を諦めない」「家族を尊重する」など、根の部分が合う相手です。

特徴2
共に成長していける

過去の自分だけを認める人ではなく、今と未来の自分を見て応援してくれる人。あなたが変化することを喜び、自分も変化を厭わない人です。

特徴3
厳しい現実を共に直視できる

耳触りのいい言葉ばかりではなく、大切な指摘を言葉にしてくれる人。けれど、その言葉には敬意が宿っている。批判ではなく、共に進むための真実を分かち合える人です。

特徴4
あなたの静かな実りを喜べる

派手な成功だけでなく、あなたの静かな成長や日々の積み重ねを見てくれる人。SNSの華やかな投稿だけでなく、地道な努力にも目を向けてくれる相手です。

運転席 あなた 乗せたい人 乗せたい人 乗せたい人 空席 慎重に選ぶ 合わない人 降りてもらう あなたの人生のバス 運転手はあなた。座席は限られている どこに行くかより、誰と行くかが先
▲ あなたの人生のバス。運転席はあなた。乗せたい人を選び、合わない人には降りてもらう。空席は慎重に埋める。これが、人生を飛躍させる人間関係の設計です。

自己有用感が人間関係の質を決める

誰をバスに乗せるかを選ぶには、もう一つ大切なことがあります。それは、自分自身が、誰かのバスに乗せたい人になれているかです。

自己有用感とは

「私は誰かの役に立っている」「私は人とつながっている」という感覚です。これが育っている人は、他者を選ぶ前に、自分が他者にとって乗せたい人になっている。だから、自然と良い関係が集まってきます。

自己有用感が育っている人育っていない人
与えることに喜びを感じる与えると損したように感じる
感謝を素直に受け取れる感謝されると申し訳なく感じる
自分の役割に誇りを持てる自分はいてもいなくても同じと感じる
他者の幸せを心から喜べる他者の幸せに小さな嫉妬を感じる

自分が乗せたい人になる順序

多くの人は「良い人と出会うために、自分が変わる」と考えます。けれど、順序は逆です。自分が誰かにとって乗せたい人になることが、先。これは、相手に媚びることではなく、自分の根を育てることから始まります。

人間関係は、磁石の法則。
あなたが育てた自己有用感が、
同じ周波数の人を引き寄せる。

中島輝より一言

「いい人と出会えない」と嘆く人がよくいます。でも、私は問い直します。「あなた自身は、誰かにとって出会いたい人になっていますか?」と。自分の根(自尊心≒自己存在感)と実(自己有用感)が育っている人は、同じレベルの人が自然と集まってくる。これは、神秘ではなく、心理学的な引力の法則です。

今日からできる5つの一歩

人生のバスの座席を整え、自己有用感を育てる。30秒から始められる5つの一歩です。

STEP 1|30秒
「バスの乗客リスト」を書く

今、あなたが多くの時間を共に過ごしている5人の名前を書きます。家族、職場の同僚、友人、誰でも構いません。書き出すこと自体が、選ぶ意識を持つ第一歩です。

STEP 2|1分
「価値観の核」が合うか問う

5人それぞれに対して、「この人と価値観の核は合っているか」と問います。趣味や肩書きではなく、根の部分。一緒にいて、自分の根が育つ感覚があるかを確かめます。

STEP 3|3分
「席を増やすか減らすか」を選ぶ

5人の中で、もっと時間を増やしたい人と、少し距離を置きたい人を分けます。関係を切る必要はありません。物理的な距離より、心の距離と時間配分を変えるだけで、バスの空気は大きく変わります。

STEP 4|5分
「自分が乗せたい人」になる練習

今日、誰か一人に対して、何かを与えることを意識します。具体的な助け、優しい言葉、小さな気遣い。どれでも構いません。与える練習が、自己有用感を育てます。

STEP 5|2週間
「バスの記録」を続ける

毎晩、その日に最も心地よかった会話や時間を1つ手帳に書きます。誰と過ごした時間か、何が心地よかったか。続けると、自分にとって本当に大切な人が、自然に浮かび上がってきます。

人生の方向ではなく、人生の同行者から決める。
これが、偉大に飛躍する人の
最初の一歩。

よくあるご質問

合わない人と縁を切るのは冷たい気がします
縁を切る必要はありません。物理的な距離ではなく、心の距離と時間配分を変えるだけで十分です。週5回会っていた人と週1回にする、自分から連絡する頻度を減らす、それだけでバスの空気は変わります。
家族など、変えられない関係はどうすれば?
血縁関係を切る必要はありません。けれど、心の中で「この人とは、この距離感で付き合う」と自分で決めることはできます。距離感を自分で選ぶことが、自分のバスを取り戻す方法です。
職場で合わない上司や同僚はどうすれば?
職場の人間関係も、心の距離は自分で選べます。仕事上の最低限の関係は保ちながら、自分の心の中の優先順位を下げる。プライベートな話題を共有しない。これだけで、心が消耗しにくくなります。
いい人がいるかどうか分かりません
「いい人を探す」前に「自分が誰かにとって乗せたい人になる」ことが先です。自己有用感が育つと、同じ周波数の人が自然と集まります。焦らず、自分の根を育てることに集中してください。
過去に縁を切ってしまった人を後悔しています
後悔は、その時の自分が精一杯の選択をした証です。今のあなたが当時の自分の選択を見直し、必要なら関係を修復する。これも、自分のバスを設計する一部です。後悔は責める材料ではなく、学びの材料です。
人生のバスに、誰を乗せるか。
運転手は、あなた
席は、限られている。
どこに行くかより、誰と行くかが先。
自己有用感を育てれば、自然と良い乗客が集まる。

自分を大切にしよう

人生のバスは、あなたが運転手です。誰を乗せ、誰に降りてもらい、空席をどう埋めるか。すべての選択権は、あなたの手の中にあります。合わない人と一緒にいる義務は、誰にもありません。同時に、合う人と過ごす時間を、自分で増やす権利もあります。

大切なのは、「どこに行くか」より「誰と行くか」を先に決めること。目標は時間とともに変わります。けれど、価値観の核が合う人と進む道は、目標が変わっても揺らぎません。これが、偉大に飛躍する人の人間関係の鉄則です。

そして、自分自身も誰かにとって乗せたい人になること。自己有用感を育てれば、同じ周波数の人が自然と集まります。今日から、5人のリストを書き、心の距離と時間配分を、自分で選んでみてください。自分を大切にしよう。あなたのバスは、あなた自身が設計するものです。

本記事の科学的根拠

  • 『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』(ジム・コリンズ著):第3章「最初に人を選ぶ」原典
  • Christakis & Fowler (2009):社会的ネットワーク研究・人間関係の伝染効果
  • Bowlby, J. (1969):愛着理論・人間関係と心の発達
  • Grant, A. M. (2013)『GIVE & TAKE』:与える人の人間関係構築の心理学
  • 中島輝(SBクリエイティブ)『何があっても「大丈夫。」と思えるようになる自己肯定感の教科書』
監修|中島 輝
心理カウンセラー・自己肯定感アカデミー会長・「6つの感と安心感」理論創始者
著書累計77万部・15,000人臨床・回復率95%
本記事は心理学的知見に基づく一般情報です。医学的診断や治療の代わりにはなりません。心身に不調を感じる場合は、医療機関・専門家へのご相談をおすすめします。

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